香取神宮表参道の”一の鳥居”であるこの鳥居は、利根川の津宮河岸に建つ。現在の鳥居は、平成14年に竣工された。この辺りの利根川は、もともと香取が浦(香取の海)と呼ばれ、鳥居も水中に建ち、浜鳥居と呼ばれた。香取・鹿島・鳥栖の三社参詣の際は、この鳥居をくぐった。
 ここに建立されている常夜燈(香取市指定文化財)は、明和6年(1769)に三社参詣の講中の人々が航路の安全を祈願し香取神宮に奉納した。高さは2.8mあり、利根川を行き交う船の目印となった。
その傍らに、歌人与謝野晶子の歌碑がある。晶子は、明治34年(1911)に銚子を訪れた際に津宮に立ち寄り、鳥居河岸の宿屋で歌を詠んだ。
 かきつばた香取の神の津の宮の宿屋に上る板の仮橋

かきつばた 香取の神の 津の宮の 宿屋に上る 板の仮橋

利根川上流域

香取神宮一の鳥居(浜鳥居)

利根川下流域

浜鳥居・常夜燈・与謝野晶子歌碑説明

明和6年(1769)の常夜燈

与謝野晶子歌碑