水温む 利根の堤や 吹くは北

大正6年4月26日、子息としを氏を初め日日国民両新聞記者等20余名の同門を引き連れ、高浜虚子先生春の大利根に来る。
 これを迎えんとして参加する者、千葉・茨城の俳人160余名、丹波の泊雲氏醸造の銘酒 「小鼓」 を打ちながら安食の長門橋より高瀬舟に乗る。小鼓に酔春の歓喜交々唄ふ。ことに大漁節の合唱は對岸の人々を驚かしめ、灯ともる頃矢口川岸に上陸、それより龍路をたどり橋本旅館に泊り盛大な句会を催せり。
 為めに此の辺りの俳筵大いに興るを当時の国民新聞は報じ、又鈴木三羊もその模様をかく描写してゐる。

長門川上流域

長門川下流域

長門橋

JR成田線の鉄橋が並行している

高浜虚子句碑

長門橋