東海道は、藤川宿の西端で南西の方向に分かれて、土呂(現・岡崎市福岡町)、西尾(現・西尾市)、吉良(現・幡豆郡吉良町)方面へ出る道がある。 この道を
「吉良道」 と呼んでいて、この分岐点に 「吉良道道しるべ」が立っている。
道しるべ石は、高さ143㎝、幅20㎝の四角柱で、彫られている文字は、
(右面) 「文化11年甲戌5月吉日建」
(正面) 「西尾、平坂、土呂、吉良道」
(左面) 「東都小石川住」
と書いてある。
とにかく、江戸時代、参勤交代の行列、助郷勤めの出役、さらには海産物の搬入路など重要な脇街道であった。 また、伝説に、茶壷道中の行列がここを通ると、雨が降るという 「茶壷のなみだ雨」 の話も残っている。
藤川宿まちづくり研究会
吉良道左口にある地蔵堂
吉良道道標説明
奥に十一面観音菩薩、手前に宝暦2年(1752)の地蔵菩薩が安置されている。
文化11年(1814)の吉良道道標