十王堂とは、冥界にあって、死者の罪業を裁判する十人の王のことです。
仏教では、死者は冥界で順次十人の王の裁判を受けて次に生まれてくる所が定まるとされています。
この考えは平安時代後期に日本に伝わり、鎌倉時代に全国に広まりました。
この十王とは、秦広王・初江王・宋帝王・五官王・閻魔大王・変成王・太山王・平等王・都市王・五道転輪王のことで、十王が冠をつけ、道服を着て笏を持ち、憤怒の姿を示すのは道教の影響が強いことを表しています。
この建物は明治の中頃に火災に遭い、再建されたもので、十王堂の創立年は定かではないが、江戸時代に描かれた絵図に記されていることから、古くからこの地にあったことは確かです。
地蔵菩薩
十王堂説明
左に観音菩薩、右に閻魔大王をはじめとした十人の判官が安置されている。
十王堂
御堂に掛かる十王堂の扁額
十王堂内部