書家・成瀬大域(成瀬温)は文政10年(1827)古宮のこの地で生まれました。42才の時上京、安井息軒の門に入って書を修めました。
宮内庁に奉職していた明治12年、(1879)王義之の聖教序を臨書するとともに諸葛孔明の出師表を楷書と草書に書き、併せて明治天皇に献上しました。
天皇よりお褒めの言葉とともに楠木正成愛用と伝わる古い硯を賜りました。
このことから庵と自らを 「賜硯堂」 と称しました。明治35年(1902)没。76歳でした。
なお、川坂屋襖に大域の書、法讃寺境内には大域が筆を執られた暁心翁之碑があります。
また、この古硯は平成14年(2002)遺族の方より、十体の書が書かれた面扇とともに掛川市二の丸美術館に寄贈されました。
書家成瀬大域先生出生地之碑
賜硯堂成瀬大域出生の地