狂歌入東海道

 画面に狂歌を入れていることから 「狂歌入東海道」 と呼ばれています。
 天橋付近の情景でしょうか。荷物をいっぱい積んだ二頭の馬を曳く馬子、菅笠をかぶり先を急ぐ旅人、赤子を背負い子の手をとる母。
 街道脇に土塁と松並木が続き、原野谷川の堤防に並んだ松と子笠山の山並みがうっすらと描かれています。

 「遠州 秋葉遠景 袋井凧」 と書かれ、大きな袋井丸凧を描いた版画です。 凧の絵柄は唐獅子と牡丹、秋葉山を背景に、田植えをする農夫と凧揚げに興じる若者を描いています。 中遠地方を代表する初夏の風景だったのでしょう。

諸国名所百景

東海道道標 川井