鬼島の建場跡碑

 街道の松、枝を鳴らす往来の旅人、互いに道をゆずり合い、泰平をうたふ。大井川の川留めが解けたので、岡部に滞留せし旅人・駕・馬と共に弥次郎兵衛、喜多八の二人も、そこそこに支度して、朝比奈川をうち越え、八幡・鬼島に至る。ここは宿場間のお休み処茶屋女 「お茶まいるサア、お休みなさいマシ」 と進めれれるまま、昼間ッからイッパイ昨日の鮪の肴、この酒半分水だペッペッ、ブツブツいいながら、鐙ヶ淵に差し掛かる 「処もとは鞍の鐙ヶ淵なれど、踏んまたがりて通られもせず」 「街道の松の木の間に見えたるはこれむらさきの藤枝の宿」
            十返舎一九東海道中膝栗毛より
 

半鐘櫓

常夜燈