東海道府中宿(静岡市伝馬町)から、久能山の麓に通じる久能街道はここから始まります。目の下に青い駿河湾、遠くに伊豆半島を見ることができる久能山の頂には、久能山東照宮があり、そこには300年にわたる平和な江戸時代を開いた徳川家康が祀られています。江戸時代、東海道を上り下りする大名たちにとって、家康は神様と同じに考えられていたからです。昭和20年代まで、この場所には「久能山東照宮道」と記した石碑が建っていました。
 もともと久能街道は、久能海岸で作られた塩を始めとする海の産物を駿府に運び込むために古代から使われてきた、静岡で最も古い街道の一つで、駿府の町に北側から入って来る安倍街道や藁科街道につながります。そして、町の中央には、東海道が東西に走っています。駿府の町は、南北から生活物資が運び込まれた久能街道や安倍街道と、東西から人や情報が流れ込んだ東海道とが交差するところに発展したことになります。久能街道は、はるか昔から、駿府を支えてきた大切な道でした。

碑面下の古地図

久能山東照宮道碑 (裏面)

碑面下の久能道解説

久能山東照宮道碑 (正面)