宿場と宿場の間に、馬子や人足の休息のためなどに設けられたのが立場です。
 中でもここ境木の立場は、権太坂、焼餅坂、品濃坂と難所が続くなか、見晴らしの良い高台で、西に富士、東に江戸湾を望む景観が素晴らしく、旅人が必ず足を止める名所でした。
 また、茶屋で出す 「牡丹餅」 は境木立場の名物として広く知られており、大変賑わったということです。
 「保土ヶ谷区郷土史(昭和13年刊)」 によると、こうした境木の立場茶屋の中でも特に若林家には、明治中期まで黒塗りの馬乗門や本陣さながらの構えの建物があったとされ、参勤交代の大名までもが利用していたと伝えられています。

東海道五十三次保土ヶ谷 (初代広重)

境木立場跡説明