畑宿は、郷土の伝統工芸箱根細工が生まれ、育ったところです。畑宿で木地細工が作られた記録はかなり古く、小田原北条氏時代まで遡ります。江戸時代畑宿は、箱根旧街道の間の村として栄え、たくさんの茶屋が並び名物のそば、鮎の塩焼き、箱根細工が旅人の足を止めました。
畑宿説明
庚申(干支のひとつ)の夜、青面金剛(病魔・病鬼を払い除く神)を祭り、寝ないで徹夜する習俗がありました。その夜、眠ると三尸(体の中にいる三匹の虫)がその人の罪を天帝に告げ命を縮めるといわれます。
平安時代に中国より伝わり、江戸時代に盛んになりました。この庚申信仰に基づいて作られた石塔に庚申の日に酒や供物などを供えてお参りをしました。
庚申塔は全国各地にあり、箱根にも25基点在していますが、畑宿の石塔は万治元年(1658)の銘があり、箱根で最も古く、笠付角柱という形は神奈川県下で最も古いものです。
畑宿の庚申塔説明
万治元年(1658)の笠付庚申供養塔
享保17年(1732)の常夜燈
享保17年(1732)の西国巡礼供養塔
青面金剛の庚申塔