庚申供養塔説明

 庚申信仰は、十干・十二支の組み合わせによって、60日に一度巡ってくる 「庚申の日」 に、その夜を眠らずに過ごして無病・息災・長寿を願う信仰である。この源流は、「人の体内にいる三尸の虫が、庚申の夜、天にのぼってその人の罪過を天帝に告げるため生命を縮められる」 とする中国の道教の教えに由来している。
 江戸時代、万治・寛文頃(1658-72)には、仏教を背景に広く庶民に伝わり、「庚申講」 が結ばれて庚申の夜は、講中の人々が当番の家に集まり、徹夜で酒食歓談して過ごす庚申待の行事や、供養塔の造立が盛んになった。
 二ツ家稲荷神社の寛文10年(1670)の庚申供養塔は、総高105㎝、蓮辨型で、造り出しの基礎部の上に別に台座を作り、その上部箇所に正面向きの三猿像を載せる手法をとっている。
  (藤沢市教育委員会)

寛文10年(1670)の庚申供養塔

五輪塔

天明元年(1781)の双体道祖神

二ツ家稲荷神社拝殿

狛狐

拝殿内部

狛狐