通称　「御殿山」　または　「芦野城」　と呼ばれ、芦野氏近世の居城（陣屋）跡である。
　奈良川の東岸にあり、芦野の町並みを見下ろす丘陵上に位置している。面積は約3haで、現在は山林と公園になっている。
　築城の時期には2説あり、一つは天文年間（1532-55）、芦野資興の代であり、一つは天正18年（1590）の芦野盛泰の代である。城の形式から前者の説が妥当と考えられている。
　明治4年の廃藩置県までの約3百数十年間ここに芦野氏の居城があった。居城は、自然の丘陵上に大規模な造成を行った平山城である。本丸と二の丸、三の丸に相当する郭があり、二の丸には表門と裏門、そして御殿や蔵が存在した。
　御殿は、木羽葺で、間口約29m、奥行き約11mあり、玄関、客間、奥の間、大広間、宿直間、仲間部屋、広敷台等に区切られていた。
　建物の奥には蔭殿（トイレ）もあった。
　　（那須町教育委員会）

芦野氏陣屋跡

眼下の芦野宿

那須連山遠望

芦野氏陣屋跡解説

芦野氏陣屋跡解説

別称　芦野城・桜ヶ城・御殿山ともいう。
位置・立地、構築者とその年代、陣屋と構造について記されているが、山裾にあった解説とほぼ同じ内容である。