鶏権現の本源は、水分神信仰である。清水の湧く所や、水源地などに祀られた水神のことである。「みくまり」 「みわたり」 となり、「にわたり」 から 「にわとり」 と呼ばれ、「鶏」 があてられ、「鶏権現」 の民間信仰となり、小児の咳には不思議な効き目があり、ご神体を借り受け、治ると衣類を着せた。咳の流行期には、次々とご神体が廻され、遠くは筑波山方面まで行き、半年ぶりで戻ったという。
 ご神体は、25㎝位の二本の丸棒で、上部に男女の顔面が彫られていたが、摩滅している。東北地方の 「オシラ様」 によく似ている。水神から作神・養蚕の神となり、それが小児の咳の病気から子育て、子孫繁栄の神と仏とが習合して 「鶏権現」 となり、今なお信仰されている。

拝殿に掛かる鶏権現の扁額

鶏権現拝殿

鶏権現本殿

小社

鶏権現由緒