高さ103.8㎝、杉の一本造り、正面に合掌手と宝鉢手を組む十一面千手観音立像である。鎌倉時代の仏像を手本として室町時代に地方の仏師が作ったものと考えられる。背面の銘によると、元禄17年(1704)に彩色が施されているが、衣紋線の溝にその痕跡がある。
 享保8年(1723)の五十里洪水時、氏家一帯は水没し、本像は氏家新田まで流されたが、破損せずさんぜんと輝いていたという記録(「五拾里記」)があり、又矢板市の寺山観音とは姉妹で、本像が姉であると伝承がある。
 なお、本像は廃寺になった伯州山自性院の本尊であり、下野百観音の十五番札所である。
   (昭和63年 氏家町教育委員会)

覆屋

覆屋の中の小社

千手観音堂

千手観音立像由緒

千手観音立像が祀られた内陣

卵塔

元禄8年(1695)の如意輪観音

供養塔

巳待と刻まれた庚申塔

供養塔

大正10年(1921)の十九夜塔

庚申塔

不動明王

石祠の中の地蔵菩薩

石祠