大山は、江戸時代から広く関東一円の人々の間に信仰されていました。大山道はこうした参詣者の道で、旧東海道から大山への入口が柏尾です。
 大山道への道標は次の4基で、ほかに燈籠一基と庚申塔一基があります。
① 寛文13年(1760)の建。、建立者は柏尾村五處。橋供養を兼ねます。
② 正徳3年(1713)の建立。半跏の不動明王像(石造)を主体とします。建立者は柏木藤左衛門ほか。
③ 享保12年(1727)の建立。建立者は江戸神田三河町の商人越前屋小一兵衛。
④ 明和5年(1872)の建立。建立者は下総葛飾郡加村船大工鈴木松五郎。
 庚申塔は、延宝8年(1680)柏尾町施主拾五人により、燈籠は元治2年(1865)松戸宿の商人によって建立されたもの、大山信仰の広がりが知られます。
 道標を含めた6基は、近代になって現在地に集められたと考えられます。
(横浜市教育委員会)

享保12年(1727)の奉納常夜燈(右大山道と刻まれた道標を兼ねている)

延宝8年(1680)の一面六臂の青面金剛の庚申塔

柏尾の大山道道標説明

寛文10年(1670)の為五處橋供養塔

旧東海道から西に分岐する柏尾道

分岐口に建つ大山前不動標柱

不動明王像が祀られた不動堂

御堂内の正徳3年(1713)の大山道道標

従是大山道道標

元治2年(1865)の雨降山常夜燈