下宿秋葉山常夜燈
秋葉講は、静岡県周智郡春野町に在る秋葉山本宮秋葉神社の祭神、火之迦具土大神を防火、鎮火の神として信仰する人々の組織である。歴史的には、貞享2年(1685)山腹に盛大な三尺坊大権現が建設されてから、庶民の間に続々と秋葉講が生まれた。
長津田における秋葉講は、天保2年(1831)長津田宿(現御幸通り)、東光寺(現東向地)、御前田の部落の信者によって結成され、講中では、毎年秋葉神社へ代参を送り、神符(お札)を拝領し家の神棚に供え、防火、鎮火の守り神として崇敬し代々引き継がれて今日に至っている。
今回、ここに移築した常夜燈は、天保14年(1843)に建立され、当初は大石神社女坂の麓右側の小高い所にあったが、昭和29年大山街道が拡幅整備された際、旧道と新道の分岐する長津田町2760番地にい移転し、この程地主の御都合により大石神社奉賛会の御協力を得て、この地に移築整備をおしたものである。
秋葉講及び常夜燈由来碑
県北を通る公道矢倉沢往還(大山街道)は、東海道の裏道にあたり、大山参詣の信仰の道でもありました。長津田は江戸初期から荏田とともに宿駅に指定されていました。 現在、上宿、下宿に常夜燈が残されています。当時の宿の繁栄を物語るものの一つです。
上宿常夜燈(緑区長津田町2322-1)
総高240㎝、天保14年(1843)に宿中の秋葉山講中が建立したもの。
下宿常夜燈(緑区長津田五丁目1652-1)
総高210㎝、文化14年(1817)に宿中の大山講中が建立したもの。
(横浜市教育委員会)
横浜市地域史跡長津田宿常夜燈二基 -上宿- の標柱
地神尊碑
常夜燈から長津田宿を望む
上宿常夜燈
長津田宿常夜燈二基解説