当地には、万延元年(1860)12月建立の塞神社の石祠があった。
この道は、「日光脇往還」 という名の街道で、利根川との渡河点には新郷川俣関所が設けられており、江戸を守る関所の一つで、かつては容易に通行すること出来なかった。不幸にも掟を犯した者は処刑されてこの地に晒されたと伝えられている。その弔いのため、
ゆかりの地に建てられたものであろう。現在それは愛宕神社に合祀されている。
塞神社は、サエノカミという民間信仰の神を祀っている。「さえ」 は、遮るという意味で、通行人や村人を災難から守るために村境や辻などに設けられることが多い。道路の神である
「道祖神」 や、地蔵菩薩の信仰と結びつき、同一視もされている。路傍にあるゆえんである。
(羽生市教育委員会)
塞神社跡説明
愛宕神社に合祀された塞神社