この建物は、忍貯金銀行の店舗として昭和9年6月28日に竣工しています。
彫りの深い近代復興式の鉄筋コンクリート造2階建ての本格的銀行建築で、冬に北西から強い風が吹く行田の気候・風土を反映して西側には出入口が無く、窓も東側に東側に比べて極端に少ない造りになっています。外壁は当時流行のスクラッチタイル貼りで、本格的な歯飾りの軒蛇腹、繊細な装飾、格子の入った円形の羽目板などが特徴的です。
この建物は昭和19年に行田足袋元販売株式会社へ売却され、戦後足袋会館として使われた後、昭和44年より武蔵野銀行行田支店となりました。
埼玉県内で数少ない戦前の鉄筋コンクリート造の本格的銀行建築として、貴重な建物と言えます。
(行田市教育委員会)
武蔵野銀行行田支店
武蔵野銀行行田支店説明
高札場跡碑