関東平野の西部を南北に結ぶ日光街道は、江戸時代から人馬の往来に賑わい、経済や文化の交流の幹線として大きな役割を果たしてきた。 時代の変遷に伴い、交通の流が変わり、一般国道16号として、横浜を終起点とする首都圏を環状に結ぶ機能を果たす事になった。 この度、横田基地の影響や旧集落内での拡張の困難性を考慮して、町の中心から離れ、西に大きく迂回する新道が造られたが、このことは、交通公害に悩まされていた住民の生活に落ち着きと安らぎをもたらすと共に、新道に沿う土地の有効活用を促進し、町の発展に寄与するものである。 新道は、片側2車線、全長3840mで、八高線や青梅街道とは立体交差とし、安全と円滑な交通が配慮されている。
 本事業の実現に当たり、建設省相武国道工事事務所関係者の熱意溢れるご尽力と、用地提供をいただいた地権者のご協力に深甚な敬意を表すものである。 尚、道路の完成を記念して、安らぎと潤いを与える小公園が造られたが、設計に当たっては、何代も積み重ねた努力を表す石組、最上部は瑞穂町の形、そして、溢れ出る水は、町の生命力を示すように工夫された。 当地を通られる度に、道路完成の労苦を偲び、町の発展に向かって、それぞれの立場から努力を想起できるよすがとしたい。
(瑞穂町長 関谷久)

町の発展を誘う新たな道説明

歩道橋上の十二支があしらわれた方位盤

瑞穂町の形(上部)と積み重ねた努力を表す石組のモニュメント