この説明板の歩道を挟んだ向かい側には、ことぶき地蔵尊のお堂が建っていました。お堂は、この付近で交通事故が多発していたことから、交通安全と西ヶ原坂下通り商店街(現西ヶ原霜降橋商店街)の繁栄を祈願し、昭和28年(1953)11月に地域の人々により建立されました。尊像は、無量寺に安置されていた子育て地蔵尊を遷座し、その際、地域の子供達による稚児行列も行われました。以来、「ことぶき地蔵」 と称されるようになり、夏の地蔵盆のほか、毎月6の日を縁日とし、本郷通り沿いに露店も出て多くの人々で賑わいました。
 地蔵尊が祀られて以来、本郷通りの改修工事なども進み、付近の交通事故が減少したことから、子育てや交通安全を願う人々の信仰の対象となっていました。長い間、西ヶ原霜降橋商店街の人々がお世話をしてきましたが、平成27年(2015)、地域の人々に惜しまれつつお堂は解体され、尊像は無量寺の門前に再び遷座されました。
(北区教育委員会)

ことぶき地蔵堂跡説明