明治天皇は千葉県に陸軍の演習や牧畜耕耘事業などをご覧になるため、明治6年を初めとして明治45年までに10回、延35日にわたって在県された。最初のご来県は明治6年4月29日から5月1日まで、近衛隊演習をご覧になるための、大和田原へのお出ましの第一日目に昼食をとられたのが、当時の船橋町九日市の旅館業桜屋、山口丈吉宅(現在地)であった。その後、明治8年5月、第二回目のご来県の折、同月29日にはこの山口方に泊まられた。これは本県で最初に民間に宿泊された家である。その後も山口方をしばしばご利用になり、通算して宿泊10回、昼食5回、御小休2回に及び、本県で最も多く立寄られている。
 昭和23年6月29日、明治天皇に関する他の諸遺跡は全て指定を解除されたが、ここだけが継続指定されている。
   (千葉銀行船橋支店)

明治天皇船橋行在所跡碑

明治天皇船橋行在所解説