元禄6年(1693)銘の、現在確認されている中では区内で最も古い道標です。高さ95.5㎝、幅34㎝、奥行23㎝の角柱形で伊豆石製と推定されます。
 道標上部の正面と左右側面には、三猿と推定される浮彫が施されていますが、かなり摩耗しています。中央部正面に 「これより右ハ下河原村 左さくら海道」、右側面に 「これより左下之割への道」、左側面に 「元禄六癸酉年六月吉日」、下部には建立者の名が彫られています。「下河原」 は、新宿町の小字の名称で、この道標が建てられた辺りを指します。「下之割」 は東葛西領の南側の地域(現江戸川区)のことで、北側の地域(現葛飾区)は 「上之割」 といいます。
 さくら海道とは佐倉道のことで、千住宿で奥州街道と分岐し新宿町までは、水戸道と合わせて 「水戸佐倉道」 と称されます。新宿町で常陸国水戸道と分岐して下総国佐倉へ向かっていました。
   (葛飾区教育委員会)

地蔵菩薩

如意輪観音

正徳2年(1712)の地蔵菩薩

如意輪観音

下河原北向地蔵尊

角柱三猿浮彫道標解説

さくら海道道標 (右面)

さくら海道道標 (正面)

これより左下之割への道

これより右ハ下河原村 左さくら海道