甲塚古墳は、6世紀後半頃に築造された帆立貝形の前方後円墳です。墳丘は2段につくられ、墳丘第一段の平坦面(基壇)の幅が広いのが特徴です。墳丘の大きさは、推定全長80m、墳丘第一段はほぼ円形で、外縁の直径が61mになります。南側は前方部側に張り出す可能性がありますが、未調査のためわかっていません。墳丘第二段は全長47m、後円部径34m、前方部長14.5m、前方部前端幅17mになります。埋葬施設は凝灰岩の切石を使用した横穴式石室が前方部の前端に確認されています。平成16年度の発掘調査により、墳丘第一段で幅約14mある平坦面の中央付近に円筒埴輪が円形に廻ることが確認されました。
 墳丘第二段のくびれ部付近からは、馬や人の形をした形象埴輪が、復元できるもので24基出土しました。この埴輪列の中央付近から機織りをする女性を表現した2種類の機織形埴輪が出土しました。
 また、形象埴輪列の南東付近からは、360個体以上の土器群が出土しました。この古墳に設置された埴輪には、赤・白・黒・灰色の4色が塗り分けられた彩色が残っており、古墳築造時の埴輪列の様相を復元することができます。
(下野市教育委員会)

木々に覆われた甲塚古墳

甲(かぶと)塚古墳説明

淡墨桜

下野国分寺跡標柱

下野国分寺跡