多摩川縁から見た六郷水門
六郷水門は、令和3年土木学会選奨土木遺産に選定されました。この水門は六郷用水の多摩川への排水と、多摩川の氾濫による浸水被害の防止などを目的として、昭和5年(1930)に着工し、翌年に完成しました。
六郷水門の特徴は、何と言ってもその丸みを帯びた古城のようなユニークなフォルムです。これは竣工当時に導入が始まったばかりの鉄筋コンクリート造という新技術の可能性を追求したもので、生命の躍動感を表現したものと言われています。また、その構造の骨格を成す基礎部分には、「金森式鉄筋煉瓦」
という工法が取られ、その堅牢さは竣工より90年を経過した今もなお現役の水門として活躍し続けています。
水門の鉄扉の重量は15トン。これを上下させるために通常3.7kwの電動機を使用しています。そして停電などの非常時には手でも動かせる仕組みとなっています。
雑色運河と呼ばれた舟だまり
下流側から見た六郷水門
重さ15トンの鉄扉
六郷水門説明
「2021土木学会選奨土木遺産」 選定プレート