多摩川は古くから洪水により流路が変わる暴れ川であり、流れの大きな変化によって村が分断されることもあった。ここ宇奈根地区もかつて多摩川により分断された地区で両岸にその地名(世田谷区宇奈根と川崎市高津区宇奈根)が残っている。
 そのため、宇奈根地区では対岸の飛地の耕作のための作業渡しや両村を結ぶ交通として宇奈根の渡しが運行していた。
 本来の渡し跡は、現在地より約500m上流であったと言われている。なお、昭和25年に渡しは廃止された。
 この記念碑は、喜多見児童館の子供たちがかつての宇奈根の渡しを復活させ対岸の子供たちと交流しようと夢を膨らませ、地域の方々と作製し名付けた舟 「夢叶丸」(ゆめまる)に乗り、世田谷区と川崎市高津区の宇奈根の子供たちの交流が実現したことを記念し、現在の宇奈根一丁目一番地に夢プロジェクトメンバー25人の手作りで建立したものである。
(2014年9月 国土交通省京浜河川事務所・世田谷区立喜多見児童館)

宇奈根渡し説明

喜多見児童館作製の 「うなねのわたし」 標柱