杉山門は、二の丸の北口にあたり、坂を下ると杉山通りに出ました。門の内側には、敵の侵入を遅らせるため、土塁で枡形が形成されていました。「水戸城実測図」によれば、門の規模は4間1尺といわれています。
 この周辺は大きな杉林になっていました。2代藩主徳川光圀が、紀州産の熊野杉を取り寄せて植えたと伝えられています。

高麗門の杉山門(内側)

高麗門の杉山門(表側)

杉山門解説

 杉山坂は、寛永2年(1625)に初代藩主徳川頼房が行った水戸城大改修により整備された坂です。この坂は、藩主御殿にあった二の丸曲輪に通じる重要な通路でありました。坂の中程にやらい門があり、その門をくぐって坂を上ると杉山門がありました。またやらい門と杉山門の間には、下乗札と下馬札が立っていました。
 やらい門の脇にあった桜は、下馬桜と呼ばれていました。

杉山坂解説

杉山坂