この記念碑は、御門訴事件により非業の死をとげた旧関前村・同新田名主忠左衛門(井口氏)らを慰霊すると同時に、その事跡を後世に遺すために同事件後24年を経た明治27年(1894)に建てられたものである。碑文の撰者中島信行は、元神奈川県知事として当地方にゆかりが深く、また自由民権運動の推進者として民衆運動に強い共感を示した人物である。
御門訴事件とは、明治3年(1870)、その前年に品川県から布達された社倉制度(飢饉に備えるための貯穀制度)に反対した旧関前村新田を含む武蔵野12か新田の農民たちが品川県庁へ門訴したもので、この事件は、当市域における維新直後の農民闘争として、まことに意義深いものがある。
平成11年3月31日建設 武蔵野市教育委員会
御門訴事件記念碑