やさしい名をもつ姫街道は、東海の見付または浜松から気賀・三ケ日の浜名湖北岸を通り、本坂峠を越え豊川・御油までの東海道脇往還61.5㎞である。
 正式名は、県境にある本坂峠を越えることから本坂通(本坂道)といわれる。
 浜名湖の今切の渡しや新居の関所を避ける人々で一時期かなりの賑わいをみせたこともある。
 この街道は歴史的にも古く、万葉集の東歌にも詠まれている。沿道の人々を驚かせた通行の例としては、享保3年(1718)8代将軍吉宗の実母浄円院の通行や享保14年(1729)、安南国(現ベトナム)から将軍への献上品として、象の通行があげられ夢とロマンの街道でもある。
 平成8年文化庁から 「歴史の道百選」 に選定された。

杉林の中の道

旧姫街道道標

沢を渡る

姫街道案内板

粗く敷かれた石畳の道