ここ小引佐は、姫街道の中でも引佐細江(浜名湖の入り江)の景勝地として知られています。岩根に向かって西へ下る坂の降り口には塞ノ神、坂の途中にはお地蔵様が祀られています。お地蔵様は、江戸時代の終わり頃この付近で処刑された「キヨゾウ」という人の霊を弔ったものと言い伝えがあるそうです。ここから東へ450m程坂を下ると、東山田の辻には馬頭観音と道祖神が祀られています。
 これから引佐峠を越えて西に向かう旅人が、峠越えの無事を道祖神やお地蔵様に祈り、また引佐峠を越えてきた旅人が難路の無事を感謝して、ここで一息入れて景色を楽しんだことでしょう。
 南側の宝渚寺山にはマンサクの群落(浜松市指定天然記念物)があります。春一番の二月から四月に開花し、山肌を黄色に彩ります。
 昔も今も小引佐の峠道を行く人々の目を和ませてくれます。

姫街道道標

分岐から見える浜名湖

塞ノ神

切り絵

小引佐解説