堂内本尊の石像延命地蔵菩薩は、井伊家第4代藩主直興公(1656-1717)の寄進と伝えられています。直興公の仏教信仰の篤い思いが民衆の幸福と世の平和を祈る心となって、この地に地蔵尊を造立させたのでしょう。
身の丈5尺6寸5分の穏やかで慈悲深いお顔を前に手を合わせるとき、何とも言えない安心を感じられるのは、これまでこの地蔵様が幾年にもわたって人々の心を護ってこられたからに違いありません。
奥、位牌堂に坐す中央尊像は、当山開山以来伝わる千手十一面観音で、古くから当地の人々の集まりの場の中心仏として親しまれてきた仏様です。観音様は千の手と四方八方を見渡す尊い眼力で幾千万の御先祖様の命をお慰め下さり、一方、延命地蔵様は幾千万の私達の今の命を未来へ向かって導いて下さるのです。
多くの人々の善意で成されたこの千命堂は、この堂内にある三世(過去・現在・未来)という悠久の空間の中で多くの人々にとってかけがえのない 「やすらぎ」 の場となってゆくことでしょう。
千命堂説明
境内社
境内社
位牌堂中央の開山以来伝わる千手十一面観音
位牌堂
千命堂の自然石の地蔵尊
井伊家第4代藩主直興公の寄進と伝わる
千命堂の延命地蔵菩薩
御堂に掛かる千命堂の扁額
千命堂
高宮寺本堂
本堂に掛かる神應山の扁額
鐘楼