ハリヨ(トゲウオ科イトヨ属)
 体長4~7㎝で生息分布は限られ、滋賀県東北部と岐阜県南西部の湧水をもつ水温20度以下の清流に生息している。ウロコはなく鱗板が前半身に6枚ほど一列あるだけで、後半身は黒緑色の雲状模様がある。トゲが背部に3本、腹部に1対、臀鮨の直前に1本ある。繁殖期になると雄は婚姻色が現れ、その頭部の下側部は朱紅色を呈し、胴部は暗青色を帯びる。雄は縄張りを持ちその中心に水草や根などの繊維質のものを用いてトンネル状の巣を作り、雌を誘い入れて産卵させる。雄は卵が孵化する迄餌もとらず辛抱強く巣を見張続ける。寿命は短く年魚である。

バイカモ(沈水植物キンポウゲ科)
 水温15度前後を保つ澄んだ湧水を好み、川の水底に群生し、流れに沿って這うように育つ鮮やかな緑色をした多年生水草である。手のひら状の葉が特徴で長さ約50㎝の藻である。初夏から晩夏にかけて水面上に梅花様の白い花が咲く。
 バイカモに寄生する水生昆虫は、ハリヨの好3物であり、バイカモが繁殖することにより急流をさえぎり、ハリヨの巣づくり・産卵に絶好の場所を提供している。

地蔵川ハリヨ生息地保護区標柱

地蔵川

群生するバイカモ

透明な水で川底が綺麗に見えている

ハリヨ・バイカモ説明