　開基開山年代は不詳。延命山地蔵院宝珠寺と称し、初代廣源は寛永12年（1635）3月23日示寂している。慶安2年（1649）8月24日には徳川三代将軍家光より御朱印石高10石を賜う。なお当寺は、文明9年（1477）五十子合戦により兵火に罹り古文書記録等は悉く焼失し、その後檀信徒の斡旋協力により再興を為し旧観に復したが、寛政2年（1790）正月10日に至り村内より失火し本村50余戸を類焼し、その際宝珠寺建物を焼失したと云う。現在の本堂は文政2年（1819）2月29日建立し、これが斡旋をしたのは宝珠寺住職26世盛照法印代に檀信徒の協力一致により再興し旧蹟を失わず荘厳昔日に復した。
　また明治30年（1898）1月26日には村内から失火し本堂に飛火したが全焼を免れた。これを機会に茅葺を瓦葺に改造した。
　次いで明治35年（1902）10月より36年4月に至って山門の修理ならびに塗り替えを行い、その後昭和8年（1933）に34世住職大野秀禅代に庫裡を新築する。昭和32年（1957）37世住職伊藤秀定代に本堂の瓦葺のふき替及び山門の修理を行い、昭和46年（1971）4月には墓地整理、昭和48年（1973）には歴代住職の墓地の整理、昭和53年（1978）には檀信徒の協力により本堂の土台取替を行い、現在に至っている。
　（埼玉県本庄市）