下街道

東海自然歩道道標

 中山道を上街道といい、ここで分かれて下る道を下街道と呼んだ。
 下街道は竹折・釜戸から高山(現土岐市)・池田(現多治見市)を経て名古屋へ行く道である。
 この道は途中に内津峠の山道があるが、土岐川沿いの平坦地を進み、付近には人家も多い。そのうえ名古屋までの距離は上街道より4里半(約10㎞)近かった。そのため下街道は一般旅行者に加えて商人や伊勢神宮の参拝者も多く大変賑わった。
 しかし幕府は中山道の宿場保護のため下街道の商人荷の通行を禁止し、尾張藩も厳しく取り締まったが徹底することができず、幾度も訴訟裁定を繰り返した。

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深萱3.9㎞・紅坂一里塚2.8㎞→

追分道標 <明治8年(1875)>

 道標上部に伊勢神宮の鳥居が彫られ、その下に 「右西京大坂 左伊勢名古屋 道」 と刻まれている