林家は、文化2年(1805)に本陣家より分家して以来、明治に至るまでの60余年間、代々大井宿役人の問屋役を務め、苗字帯刀を許された家柄である。
 当家は、間口7間半、奥行25間あり、11畳・10畳・8畳・6畳・4畳などの部屋が14室もある大形旅籠屋であった。
 そのうち東側2間は土壁で境をして、土間に続いて式台付きの8畳の部屋3室が特別客室となっていた。
 なお宿役人には問屋・年寄、その下役人に人足指・馬指・書役などがあり、幕府道中奉行の命をうけ、道中の荷物や人の輸送・飛脚などの継立事務を行う宿場の最も重要な役人であった。
 (恵那市教育委員会)

宿役人の家(林家)

宿役人の家説明