石畳の出口付近

 この石畳は中山道の宿場落合と馬籠との間にある十曲峠の坂道を歩き易いように石を敷き並べたものです。江戸時代の主な街道には一里塚をつくり並木を多く植え制度化し、その保護には絶えず注意を払いましたが、石畳については何も考えた様子がありません。このため壊れたまま放置されることが多く、ここの石畳も一時は荒れるにまかせていましたが、地元の人たちの勤労奉仕で原形に復元しました。いま往時の姿を留めているのは、ここと東海道の箱根のふたつにすぎず、貴重な史跡です。
 中山道ができたのは寛永年間ですが、石畳が敷かれたのはいつ頃か不明です。文久元年(1861)の皇女和宮の通行と明治天皇行幸のとき修理しましたが、このとき石畳に砂をまいて馬が滑らないようにしたことが記録に残っています。
 (中津川教育委員会)

落合の石畳説明

落合の石畳