トチは、トチノキ科・トチノキ属でヨーロッパ・北米・東南アジア等に約24種が知られているが、日本ではただ一種の落葉高木である。
 北海道から九州地方まで広く分布し、山野に自生する。特に東北地方に多いが、本県においても古来夏緑広葉樹の代表樹である。また、実はあく抜きをして 「トチモチ」 を作ることでも知られる。
 この樹は、樹齢約1000年と推定され、根元の周囲が10m以上あり、コブの上(約1m以上)では、8.6mの巨木であり、県内に現存するトチの木として最大のものである。
 また、コブの上約3mから太枝が分かれ、さらに5本に分岐して茂り、枝張りも、樹姿、樹幹の美しさにおいても県下第一のものであろう。
 地元では、樹木の下に祀られる小祠(ウエンジン様)にちなみ、「ウエンジンサマのトチの木」 と呼び、昔から大切にしているものである。
 (長野県教育委員会)

トチの木説明

トチの木入口標柱

 推定樹齢1000年、樹高33m・根元周囲17.6mの栃の巨木。元文元年(1740)の書物にすでに大樹として記述されている。長野県天然記念物に指定(昭和44年)されている。

トチの木