一福処濱屋の由来

一福処濱屋の土間

中山道長久保宿標柱

 長久保宿歴史資料館一福処濱屋は、中山道長久保宿竪町の上位(江戸方)に位置しています。
 現在の建物は、明治時代の初期に旅籠として建てられましたが、中山道の交通量が減ったために開業には至りませんでした。
 間口は9間と広く、総二階建て・延床面積400㎡程の宿内でも大きな建物です。また、一階より二階部分を突出させた 「出梁造り」 が特徴的で、山間部の旅籠建築に多く見られる手法です。
 平成12年に建物の所有者でもある福永家・黒澤家から御寄付を受けて、地域住民の語らいの場や長久保宿を訪れる旅人の休み処として、また、宿場関連の歴史・民俗資料の展示公開の場として活用を図るよう改修を行いました。
 一福処濱屋を貴重な旅籠建築の歴史的建造物として長久保宿の面影を後世に伝えるものです。
 (長和町教育委員会)