今日、保健休養地軽井沢があるのはアレキサンダー・クロフト・ショー氏、この人のおかげであると言っても過言ではないでしょう。それは軽井沢を見出してくれた人であるからです。
 ショー氏は明治19年(1886)にキリスト教の布教の途中、軽井沢に立ち寄り、軽井沢が避暑地として最適な土地であることを広く紹介し、自らも別荘を構えて今日ある軽井沢の基礎を築いたカナダ生まれの宣教師です。
 その功績を讃えて地元民が明治36年にその碑を建立しました。
 また昭和61年、保健休養地100年記念事業としてショーの別荘が 「ショーハウス」 として復元されました。

ショー記念碑説明

ショーハウス

 カナダ生まれの英国国教会宣教師A・C・ショー師が家族を伴い軽井沢で避暑生活をはじめたのは、明治9年(1886)である。師は毎夏この地を訪れ、静思・休養・親交の場とするとともに、礼拝堂を設けて霊的よりどころとした。
 現在の礼拝堂は明治28年(1895)に由緒あるこの地に建てられ、今もなお天地創造の神を賛美し、祈祷、静想、聖書読修の場としてここを訪れる全ての人に開放されている。

 「かげろふの日記遺文」 で野間文芸賞を受賞した記念として、昭和36年の夏に碑面の詩の選択・設計・建設費など一切を自分の手で処理して建立されました。この碑に刻まれているのは犀星の詩業のほぼ中期を代表する作品です。「氷の美しさを題材にした詩をお選んだのは、冬になると一切が凍る軽井沢だということを考慮してかもしれないが、しかし、この碑の氷は作者の審美的感覚の表象であり、同時にひとりの生活者の人生的覚悟を表明したものである。
  我は張りつめたる氷を愛す 斯る切なき思ひを愛す 我はそれらの輝けるを見たり 斯る花にあらざる花を愛す 我は氷の奥にあるものに同感す 我はつねに狭小なる人生に住めり その人生の荒涼の中に呻吟せり さればこそ張りつめたる氷を愛す 斯る切なき思ひを愛す

 この建物は、昭和の初めに軽井沢教会敷地内に移築されたが、昭和61年に軽井沢ショー記念礼拝堂横に復元されたものである。

ショー記念碑

川沿いに建つ室生犀星の詩碑標柱

矢ケ崎川に架かる二手橋

室生犀星詩碑

ショーの像とショー記念礼拝堂

十字架に掛けられたショー記念礼拝堂案内

室生犀星詩碑説明