当寺は、真言宗豊山派の寺で、如意山観明寺と称します。御本尊は聖観世音菩薩です。創建年代は暦応元年(1338)と伝えられていますが、不明です。「新編武蔵風土記稿」
には、延宝5年(1677)10月に入寂した慶浄が中興開山とあります。江戸時代、板橋宿の寺として、多くの人々の信仰を集めました。
明治6年、当時の住職照秀和尚は、町の繁栄祈願のために、千葉の成田山新勝寺から不動尊の分身を勧請しました。現在も、出世不動尊と呼ばれ親しまれています。なお、不動十通りの名称は、このお不動様に由来します。
境内に鎮座する稲荷神社は、、もと加賀藩下屋敷内に祀られていた三稲荷の内の一社で、明治になって陸軍造兵廠が建設された際、当寺へ遷座されました。
また参道入口にある庚申塔は、寛文元年(1661)8月に造立されたもので、青面金剛像が彫られたものしては、都内最古です。昭和58年度に板橋区の指定有形文化財になりました。(板橋区教育委員会)
街道沿いの寺標
山門
寛文元年(1661)の庚申塔
出世稲荷